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【Scout-Plusブログ連載第一弾】生成AIを活用してスカウトの効率化を図るには全プロセスを自動化しないと意味がない件について(Part.2)

前回は、ダイレクトリクルーティングの可能性や運用時の大変さ、そして「生成AIを使って効率化を図っている企業はすでにあるものの、部分的な取り入れ方だけでは成果が限定的になりがち」というお話をしました。 今回の第2回では、実際に弊社とVollectさんが共同で行った調査結果をもとに、「生成AIをどれくらいの企業が使っているのか」「どのような部分で使われているのか」、そして「今のところどのような課題を抱えているのか」という点を掘り下げます。 AIを取り入れた企業が増えているものの、なぜ効果が限定的になりがちなのでしょうか。その背景や理由を具体的なデータとともに見ていきたいと思います。

第2回:生成AIの活用状況とその限界について

こんにちは。スカウトに特化したAIエージェントScout-Plusを運営するPluslabの中里です。

前回は、ダイレクトリクルーティングの可能性や運用時の大変さ、そして「生成AIを使って効率化を図っている企業はすでにあるものの、部分的な取り入れ方だけでは成果が限定的になりがち」というお話をしました。

今回の第2回では、実際に弊社とVollectさんが共同で行った調査結果をもとに、「生成AIをどれくらいの企業が使っているのか」「どのような部分で使われているのか」、そして「今のところどのような課題を抱えているのか」という点を掘り下げます。

AIを取り入れた企業が増えているものの、なぜ効果が限定的になりがちなのでしょうか。その背景や理由を具体的なデータとともに見ていきたいと思います。

全体の55%が生成AIを活用する意欲があると回答



弊社が昨年Vollectさんと共同で行った「ダイレクトリクルーティングにおける生成AI活用状況調査レポート」でも、企業の生成AI活用への意欲がとても高いことがわかりました。

「現在ダイレクトリクルーティング業務で生成AIを使っていますか?」という問いに対しては、40%が「はい」と回答。すでに実際の現場で導入・活用している企業が一定数あるようです。

この結果を見たとき、「思ったよりみんな使ってる!」と驚きました。従来の新しいサービスよりもはるかに早いスピードで浸透している印象があり、生成AIの勢いを改めて実感しましたね。

「スカウト文の作成」と「求職者の選定」での生成AI活用


調査では、「生成AIの活用をどんな業務で想定しているか?」という質問にも答えてもらいました。結果、多かったのは「スカウト文作成」と「求人にマッチする求職者の選定」でした。

特に「スカウト文作成」は18票と最も多く、「候補者に合わせたメッセージを個別に考えるのが大変」という課題を解決する手段として期待されているようです。複数の候補者に合わせてメッセージを作ろうとすると、かなりの時間がかかりますよね。生成AIがその作業をグッと効率化してくれるわけです。

次に多かったのが「求人にマッチする求職者の選定」(15票)で、AIの分析能力に期待する声が多いことがわかりました。

生成AIによる効率化の成果は意外にも「5時間以内」と限定的


では、実際に導入している企業が、どれくらい活用できているのか踏み込んでみると、まだまだ部分的というか、限定的な運用にとどまっているのが現状のようです。

「生成AIを活用している」と答えた方に追加で「生成AIを使うことで、ダイレクトリクルーティング業務はどのくらい改善しましたか?」と聞いたところ、

  • 週5時間以上の工数削減ができた:25%
  • 1~5時間程度:50%
  • ほとんど変わらない:25%

という結果でした。私たちの体感では、生成AIをしっかり組み込めば通常業務がほぼゼロになるくらい効率化できるイメージだったので、「もっと大きな効果があるはずでは…?」という印象です。ただ、実際にお客さんの話を聞いていると、効率化の効果が限定的になるのはある程度仕方ないことも見えてきます。

第三回では、いよいよ、なぜ生成AIを活用しても効率化の効果が限定的なのかを話していきたいと思います。